デジタルサイネージのご利用の流れ
実際に「デジタルサイネージを導入しよう!」と思っても、具体的な工数わからなければ予算の目処なども立てにくいところです。そこで、この章ではデジタルサイネージの導入までの流れに焦点を当て、それぞれのプロセスを具体的にご紹介します。
まずはじめに大まかに流れをまとめますと以下の順序が一般的です。
- コンサルティングプランニング
- 機器選定
- システム提案
- 設置工事
- コンテンツ制作
- 配信・運用
- 保守・メンテナンス
前後する部分や、省かれる工程はもちろん発生しますが、多くてもこれら7つの過程には収まります。それぞれのパートを見ていきましょう。
コンサルティングプランニング
各パートの中で最も慎重に進めなければならないものが、この始めに来るコンサルティング・プランニングになります。デジタルサイネージは利便性やエコな観点から人気が出てきていますが、実際に導入することが利益につながるかは別の話になってきます。特に初めて導入を試みる人は、以下の点に注意して相談すると良いでしょう。
- 相談する業者と規模がマッチしているか
- デジタルサイネージを使用する目的は明確か
デジタルサイネージを導入するとなると、デジタルサイネージに関する専門知識はもちろんのことですが、デジタルサイネージを利用するためのノウハウも必要になります。そこで大抵の場合は、広告代理店や専門の企業などの業者に相談することになります。個人経営の店舗で集客などの目的で導入するのか、駅や市街地などの場に高コストで導入するのか、その規模によって専門企業の選択も異なってきます。
また、利用する目的が具体的なほど相談に乗る企業も的確なサービスを提供できます。
機器選定
デジタルサイネージと一言で言っても、その種類は多種多様です。室内にマッチしたスタイリッシュなフォルムのものや、屋外の雨風にも耐えうるタフなもの、大規模商業施設などは双方型コミュニケーションの取れるタッチパネル式なども設置しています。このように、使用目的に合わせたデジタルサイネージを専門業者と相談しながら決定していきます。
また、実際に機械を「購入するのか」「レンタルするのか」の選択もこの段階で行うことになります。やはり初めてデジタルサイネージを導入する場合は、プロの意見に重きを置くことが良いかもしれませんが、判断材料としてこの記事のようなネットの情報を一読しておくとスムーズにことを進めることができます。
実際にデジタルサイネージを購入する場合は、この部分が一番高額なコストになるのが一般的です。
上のグラフでは各種代表的なデジタルサイネージの種類別に購入する際の最低価格を掲載しました。ディスプレイの大きさや、メーカー、機能などによって上記以上の値段になりえます。また、上では4種別別担っていますが、「屋外用かつタッチパネル」など複数の項目が当てはまるデジタルサイネージは多数存在します。当たり前の事かもしれませんが、これら機能が多くなればなるほど価格は高くなっていきますので、場合によってはレンタルを考えた方が良いこともあります。(あまりに高いデバイスを購入して故障などが頻繁に起きてしまうとそれだけで予算が負担になったりします。)
システム提案
ここからは、実際にデジタルサイネージの「システム」を考案していく段階になります。主なデジタルサイネージのシステムの種類としては、
- スタンドアローン型
- オンプレミス型
- クラウド型
などが一般的です。それぞれのざっくりとした特徴としましては、「スタンドアローン型」はデジタルサイネージに直接USBのようなものに保存したデータを差し込み、配信する方式です。「オンプレミス型」は、サーバやシステムを購入し環境を整えた上で配信・運用・運用する方式。「クラウド型」は直接インターネット上で配信・運用する方式です。これらのシステムどの方式を利用するのか決めるのがここの段階です。
設置工事
デジタルサイネージを導入する場合、その機械の特性や、導入する場所・規模によって設置工事の必要が出てきます。駅などの公共施設に設置する際などは許可・申請なども含めて行わなければならないため、この段階は殆どの場合専門企業・業者に委託することになります。痛くした業者には、デジタルサイネージが作動するのかまでしっかりと確認してもらいましょう。導入する規模によってはかなりコストがかかってくる場合もありますので、予め導入をコンサルティングする段階で見積もりをさせて置くと失敗しません。
コンテンツ制作
デジタルサイネージのシステムや設置場所を決めたら、いよいよコンテンツを制作していく段階に移ります。最初からコンテンツが1つに絞られている場合はもっと早い段階でこの工程を終えられますが、やはり駅などに設置する場合、駅を利用するターゲットなども変わってくるため設置場所などを決めたあとで中身を制作するのが的確だと思われます。
紙媒体とは異なり、デジタルサイネージならではのコンテンツが求められるため、あまり専門知識がない場合は大筋を専門業者に伝えて制作してもらうほうがコストパフォーマンスが良いかもしれません。コンテンツはデジタルサイネージを運用する要となる部分ですので妥協せず納得のいくものを作るのがおすすめです。
配信・運用
コンテンツが完成したらいよい配信開始です。「配信」と一言でいいますが実際のデジタルサイネージの配信業務は思った以上に複雑です。また、日々の運用となるとそれだけで人手や専門知識が必要になってきます。業務効率アップを図るつもりがこういったところで反対に負担を抱えてしまわないよう方針を予め決めておくことが良いと思われます。こうした配信・運用の代行を行ってくれる企業も多いので最初から委託することを視野に入れていても良いかもしれません。
保守・メンテナンス
デジタルサイネージの導入の際に見落とされがちな段階としてこの「保守・メンテナンス」が代表的です。特に屋外で使用しているデジタルサイネージや、利用者が直接操作するタッチパネル式などは故障などのメンテナンス対応に加えて、日頃から清潔な状態を保つための清掃・保守が大切です。(指紋で汚れたデジタルサイネージは触れるのに抵抗がある方もいます)せっかく導入したのに利用してもらえなかったり、未然に故障を防ぐためにも実際に導入後の保守・メンテナンスは重要です。導入を委託する際に、こうしたアフターケアも面倒見てくれる業者を選択すると安心です。
以上がデジタルサイネージを導入する際の大まかな流れと、各段階の内容になります。要するに専門的な業者への委託が必要というのが一般的なケースになります。しかし、それぞれの工程を把握しておくことで、業者に見積もりを出してもらう際に検討しやすくなることも事実です。
デジタルサイネージの会社の選び方・依頼する時のコツとは?
デジタルサイネージ導入の流れがつかめたら、いよいよ実際に業者を選定し相談することかと思われます。この記事の締めくくりとして会社の選び方・依頼するときのコツに関して簡潔にまとめました。
用件を明確にしよう
前章の「コンサルティングプランニング」の部分でも軽く触れましたが、デジタルサイネージを導入する際にはその導入目的、つまり用件を明確にする必要があります。例えば、「宣伝・広告媒体として使いたい」のような大まかな目的は必要最低限であり、より的確なサービスを受けるためには、
- どのような商品・サービスを宣伝したいか
- 想定するターゲット
- 設置する場所
上記3つはより詳細に答えられるように準備しておく必要があります。またこれらに加えて、「希望する機種」「どのようなコンテンツデザインにしたいのか」「どのくらいのペースでの更新を考えているのか」など、細かな要望がある際には、予め相談の段階で伝えておくとスムーズに対応してもらえます。
ソリューションベースで会社を選びましょう
デジタルサイネージの導入を委託する際に、各工程で委託する企業を変えることも可能です。各プロセスを専門にしている分その完成度は高いのですが、ここで注意しておきたいポイントがあります。
- ハードウェアとソフトウェアはできるだけセットで
実際にこれら2つの項目は別々の企業や業者に依頼できるのですが、細かな専門知識がない場合はセットで依頼できる会社を選ぶほうが安全です。これら2つは互換性がないとうまく作動しない・あるいは思っていたものとは違うことがあるため、別々に依頼するのであればそのへんをうまくすり合わせられるよう注意が必要です。
また会社によって得意・不得意の分野があることもあります。
ポートフォリオを確認しましょう
自身が依頼したい内容と、依頼する企業・業者とのミスマッチを防ぐため事前にポートフォリオを確認しておくことは必須事項です。特に注意してみたいポイントは、
- 検討している規模の導入実績があるか
- 希望する業種を専門に扱っているか
- 予算はあっているか
- アフターケアはあるのか
デジタルサイネージといってもその運用目的は様々で、委託する場合であっても企業によって専門性が異なります。例えば、個人経営のレストランの広告媒体として導入したいのに、駅や公共施設での導入を専門にしている企業に依頼してしまうと予想を遥かに超えるような予算になってしまうこともあります。また、導入した後のアフターケアもかなり重要になってくるので、メンテナンスや故障時の対応などもしっかりとしているところを選ぶように心がけると良いでしょう。
相見積もりをとりましょう
結論として予算がほぼすべてですので、相見積もりを様々な会社でとってみることが早いです。特にデジタルサイネージはまだ紙媒体ほど相場が安定していないためコンテンツの制作費などで価格がブレることが多くあります。最終的にどの程度予算がかかるのかまずは明確にした上で、受注先のクォリティとのコストパフォーマンスを比較することになります。
デジタルサイネージ導入の相場や東京・大阪などの都心部の価格相場などについて詳しく解説した記事もありますので気になる方はそちらも一度ご覧になさってみてください。
その他の記事では、全国の屋内や屋外で商業施設の案内一覧、イベントのポスターとして動画などを作成・構築などの細かな部分の紹介や
映像を管理する上でどのような事に気をつけるべきなのかなど様々な記事をご紹介しています。